日本の伝統行事である節句、それはまさに「日本の心」が古より受け継がれ、これからも悠久の未来へと綿々と続いていく伝統的文化の一つと思います。
私はそれに人生の3分の2の時間、係り続けてまいりました。
そんな中いくつかの問題点に直面することもありました。
その一つに役目を終えた節句品の処分の問題があります。
雛人形は「ひとがた」とも呼ばれ、その子の身代わりとしての役割があり、一般的には供養を行ってから焼却処分されます。
しかしながらどう処分していいか分からないものとして「五月幟」があります。
「五月幟」は天の神様に男の子の誕生を報告するために揚げるものとされ、一般的には1年でその役割を終え、後は箪笥の奥へと大事にしまわれたままになってしまいます。
同じようなものがもう一つあります。それは形見、あるいは思い出の品としての「着物」があります。
これらのものは「日本の心」である、捨てるわけにはいかない、大事にしたい。
この気持ちは賞すべきものと言えますが、結果として何の価値も生まないまま、ある日「断捨離」により消え去っていくのです。
私は、そんな物たちに形を変えること(リメイク)により新しい価値を与え、そして「日本の心」がいつまでも続いて行けるよう今回の事業を立ち上げたいと思います。